水槽色の窓辺
月緒
誰かの予言した世界最後の日らしい。
いつもの狂騒だろうけれど、思ったよりも世の中は荒んでいる。
もう疲れきっていたし悪い気はしなかった。
ただ、一人がいやになって、同じような瞳をしていた人と一晩だけの恋をした。
やがて、無情にも朝はやってきてしまう。
「引き止めるわけじゃないけど」と、差し出された、
終わらなかった世界の、味。
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